リスク管理についてその2

前回、損切りの基本的な考え方について解説しました。この時に「初心者やFXをこれから始める人にとっては意外に勇気の要ること」と述べました。今回は、その解決法です。

FXに投じるお金は、おそらくほとんどの方はそれほど多額ではないと思います。それもそのはず、レバレッジという仕組みを使えば少額で大きなトレードができるのですから、その魅力に惹かれてFXを始めようとしている方は多いと思います。

そうなると、多くの方々の投資金は数十万円という規模だと思います。仮に30万円としましょう。その30万円のうちあるトレードで損切りをするのにあたって1万円くらいの損失が確定するとしたら、どうでしょうか?30万円の中の1万円がなくなるのは、かなり痛いと感じると思います。

このように、目の前にある数字が実際のお金であることを強く意識するあまり、
「いつか相場は回復するはず」という根拠のない想像にすがってしまい、損切りすることなくポジションの損失が拡大する・・・というのが実によくあるパターンです。

それを回避するには、最初に設定した損切りのルールと注文を機械的に発動するしかありません。

人間的な心理が入り込むと、どうしても損切りが遅れてしまいがちです。遅れるだけならまだしも、一切損切りをしないという投資家もいます。その投資家がどんな末路をたどるかは、ここで言うまでもないと思います。コツコツと稼いできた利益がたった1つのトレードで吹き飛んでしまい、最悪の場合は手持ち資金の全額を失って強制退場となってしまいます。損切りとは、そんな事態を避けるための「守り」なのです。

この損切りを徹底するには、もはや人間の判断能力を除外してしまうのが有効です。最初に注文を出した時に利益確定と損切りの注文を出しておき、後は相場のレート画面を見ないという作戦も有効です。後はそれがどうなったのか、通知メールだけで判断するというわけです。そうすれば、損切りも自動的に発動され、人間的な「惜しい」という感覚が入り込む余地がなくなります。

筆者なこの方法でポジションが約定したらほとんど売買画面を開かないようにしています。そうすることにより、トータルの利益がかなり向上しました。





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