原油安

かつて、日本海軍のある軍人は「石油は工業国の血液」と言ったことがありました。日本もそういう国の仲間入りを果たしたにもかかわらず、欧米列強と利害が衝突したために世界大戦にのめり込んでいったわけですが、これも石油という資源の奪い合いがもたらしたと言っても過言ではありません。

石油を巡る戦争や紛争は今でも絶えず、中東の政情が安定しないのも石油資源という大きな利権が絡んでいることは間違いありません。

その石油の価格が、ここ最近著しく下落しています。こんなに奪い合いを繰り広げてきた原油を、今度はあまり要らないと言い出したわけです。無限にある資源ではないので、今後は価格が上昇することはあっても下がることはないと言い切っていた経済学者もたくさんいました。

しかし、現実はこの原油安です。

この理由については省エネ技術の進化やアメリカのシェール革命など色々なものが絡んでいますが、旺盛な需要を見せていた中国などの景気が鈍化して想像していたほど需要が出てこなくなったのが大きいでしょう。

この原油安は資源安そのものなので、コモディティ通貨は一斉に下落をしました。豪ドル、NZドル、南アランドなどはもとより、ブラジルのレアルなどまだまだ経済が脆弱な新興国に含まれるコモディティ通貨も敏感に反応して下落。

相対的にドルや円が高くなったわけですが、やはり資源に依存した経済構造の国はまだまだ多いわけで、原油安による影響は免れないという印象を世界中の投資家に与えました。





コメントは下のボタンを押して別ウィンドウから投稿できます。